my grammar and (y)ours?

2018年9月21日 ー 2018年10月13日

OnCurating Project Space /チューリッヒ、スイス

 

身体の輪郭は内外部の境界線であり、覇権的な力が行使される社会的な場でもある。私たちは日々使用する言語や文法が特定の構造を制度化し、社会規範を確固たるものへと構築していることに無自覚になりがちだ。ゆえに、一人称の思考を自ずと形成するような回路を内面化してしまう。文化、社会的に「こうあるべき」と定められた体系に従って、私たちの身体が否応なしに特定の役割を演じてしまうのであれば、いかにしてそのような柵から脱却できるだろうか。

my grammar and (y)ours?は、身体のパフォーマティブな特性と向き合い、他者や異物との相互依存性の中で、声を発し、ジェスチャーを通して力に抗う公共圏としての身体性を探求する試みである。4組のアーティストによるコレオグラフィー、ライティング、パフォーマンス、彫刻、映像作品を通して、横断的な文化の身体表象に着目し、地理政治から複雑に絡み合う社会のメカニズムに切り込んでいく。クイン・ドンと新井麻弓 + ニナ・ウィリマンが、ものの移動と文化の混在性をユーモラスに表現する一方、ヤム・ワンは言語構造への関心を通して異文化における同一化と意味付けにまつわる問いに挑み、またステファニー・クノーベルは、コロニアルな綿花生産からテキスタイルとテキスト、そして呼吸する身体をつなぎ、新しい主体のあり方を探る。

artists: Quynh Dong (クイン・ドン), Stefanie Knobel (ステファニー・クノーベル), Yamu Wang (ヤム・ワン), Willimann/Arai (新井麻弓 + ニナ・ウィリマン)

curated by 根来美和

パフォーマンス:

9月20日 17:30 -

Willimann/Arai 《Free workout lesson Swiss Step Aerobics》

10月4日 19:00 -

ステファニー・クノーベル 《A manifestation for the quasi-public》


 

助成

Stadt Zürich Kultur, Avina Stiftung